取っ手をリバースエンジニアリング
農業関係の工具であるノコギリ。
その取っ手が素晴らしい。
とても握りやすく持ちやすい。
古くなってきて買い換えたいのであるが、そのノコギリはとっくに生産中止
となっていて入手できない。
握った時の質感も再現して、取っ手を製作して欲しい。
そんなご要望がありました。
北海道の会社様からのお引き合い。
そこで現在残っている取っ手を(株)アリスに送ってもらいました。
取っ手の現物と勘合確認用の折れた鋸の刃を送っていただき、
取っ手の質感を分析。
何十年も使い込まれていて予想以上にボロボロでした。
ですが質感が素晴らしく、手に吸い付くような感じでした。
3Dスキャンしてもデータの修正に手間がかかる。
それに繊細で美しい形なのでスキャンも時間がかかる。
握り具合もしっとりなめらか。
元々一体なのですが、切削加工では再現できない細い切込みが
あり、分割となってしまう。
様々な問題があり、リバースエンジニアリングで現物からデジタルデータ化
して機械で切削加工しても、お望みの心地よい握り具合は再現できないと判断。
そこで現物をマスターに真空注型で製作することにしました。
一体で製作できます。
それにしっとり感も2種類の材料を混合することで近い感じを再現できる。
取っ手を磨き、傷などもパテやいろいろな方法で消して奇麗にしてから
真空注型で転写しました。
髪の毛も再現するレベルなので奇麗に狙った通りにいきました。
真空注型で、たくさんの試作品や部品を製作しています。
真空注型でものづくりしたい場合は、お気軽にお声かけ下さい。