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取っ手をリバースエンジニアリング

2021年7月17日 土曜日

農業関係の工具であるノコギリ。

その取っ手が素晴らしい。

とても握りやすく持ちやすい。

古くなってきて買い換えたいのであるが、そのノコギリはとっくに生産中止

となっていて入手できない。

握った時の質感も再現して、取っ手を製作して欲しい。

そんなご要望がありました。

北海道の会社様からのお引き合い。

そこで現在残っている取っ手を(株)アリスに送ってもらいました。

取っ手の現物と勘合確認用の折れた鋸の刃を送っていただき、

取っ手の質感を分析。

何十年も使い込まれていて予想以上にボロボロでした。

ですが質感が素晴らしく、手に吸い付くような感じでした。

3Dスキャンしてもデータの修正に手間がかかる。

それに繊細で美しい形なのでスキャンも時間がかかる。

握り具合もしっとりなめらか。

元々一体なのですが、切削加工では再現できない細い切込みが

あり、分割となってしまう。

様々な問題があり、リバースエンジニアリングで現物からデジタルデータ化

して機械で切削加工しても、お望みの心地よい握り具合は再現できないと判断。

そこで現物をマスターに真空注型で製作することにしました。

一体で製作できます。

それにしっとり感も2種類の材料を混合することで近い感じを再現できる。

取っ手を磨き、傷などもパテやいろいろな方法で消して奇麗にしてから

真空注型で転写しました。

髪の毛も再現するレベルなので奇麗に狙った通りにいきました。

真空注型で、たくさんの試作品や部品を製作しています。

真空注型でものづくりしたい場合は、お気軽にお声かけ下さい。