削った形を、崩さずに消すという仕事
仕上がりを見たとき、なぜ“あと一歩”が残るのか。
切削加工品には、必ず刃物の軌跡(ツールパス)が残ります。
どれだけ条件を整えても、完全には消えません。
プラスチック加工.comでは、この“残る前提”から工程を考えます。
切削でできた形状は、もっともデータに忠実な状態です。
だからこそ、その形を崩さずに、どう加工跡だけを消すかがテーマになります。
ここで必要になるのが、いわゆる手加工の工程です。
ただ磨くのではなく、どこを触り、どこを残すかを見極めます。
角のエッジはダレやすく、少しの当て方で形状が変わります。
そこで専用の治具を使い、当たり方と圧をコントロールしながら、狙ったラインを維持します。
曲面も同様です。
流れるように見える面ほど、実際は微細な段差の連続です。
それを一つずつ均しながら、面としてつなげていきます。
目で追い、手で触れ、光の反射で確認する。
加工跡が消えたかどうかは、数値だけでは判断しきれない領域があります。
一方で、この工程を感覚だけに頼らせないようにしています。
どの番手で、どの順番で、どの程度当てるのか。
作業を分解し、再現できる形に整理しています。
鏡面仕上げや塗装下地としての面精度など、要求レベルに応じて工程を組み替えます。
透明樹脂の仕上げでは、この差がそのまま“視え方”に出ます。
削り跡が残るか、光が抜けるか。
同じ形状でも、仕上げで印象が変わります。
まだ仕様が固まっていなくても問題ありません。
図面がなくてもご相談いただけます。
まずは「この見た目まで仕上げられるか」からでも大丈夫です。
形をつくる工程と、形を整える工程。
その間にあるものが、最終品質を左右しているのかもしれません。
