悪臭を放つ樹脂部品
治具の消耗パーツで、紙ベーク部品のお引き合いをいただきました。
現在も使用されているものの写真を見せていただくと
どうも激しい劣化が見られました。
「かなり消耗していますね」
と声をかけさせていただくと
「まだ数カ月しか使っていない」
とのことでした。
これはおかしい!
と思い 詳しく使用状況を伺うと、
お客様のお使いになられているその加工機では
【160度程度の温度がかかることがある】
【使用中は悪臭が漂う】
とのこと。
明らかに、材料選定ミスです!!
紙ベークの耐熱温度は-50~130度程度
耐熱温度を超えて使用を続けると
材料が焦げ悪臭を放ちます。
すぐにお客様にお伝えし、
別素材でご提案をさせていただきました。
ご提案した材質は、PTFEです。
PTFEは耐熱温度-100~250度と大変高温に強く
お客様の求める強度や耐薬品性などの条件も十分でした。
材料費は少し高くなりますが、
長時間の使用に耐えることができ、
悪臭を無くすことができたので
大変喜んでいただきました。
今回の紙ベーク治具だけでなく、
耐熱温度を超えての使用は、劣化・破損による損害をもたらすほかに
発火などの危険もありますので、
材料選定はとても重要です。
ABSも耐熱温度を超えて使用すると悪臭が出ます。
悪臭漂う現場での作業は大変苦痛です。
体調を崩される方もいるのでご注意ください。
お使いになられている部品でも
「おかしいな」「もっといいのないかな」と気になる点がありましたら
是非お気軽にお声掛けください。