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悪臭を放つ樹脂部品

2021年7月30日 金曜日

治具の消耗パーツで、紙ベーク部品のお引き合いをいただきました。
現在も使用されているものの写真を見せていただくと
どうも激しい劣化が見られました。

 

「かなり消耗していますね」
と声をかけさせていただくと

 

「まだ数カ月しか使っていない」
とのことでした。

 

 

これはおかしい!
と思い 詳しく使用状況を伺うと、

 

お客様のお使いになられているその加工機では
【160度程度の温度がかかることがある】
【使用中は悪臭が漂う】
とのこと。

 

明らかに、材料選定ミスです!!

 

紙ベークの耐熱温度は-50~130度程度
耐熱温度を超えて使用を続けると
材料が焦げ悪臭を放ちます。

 

すぐにお客様にお伝えし、
別素材でご提案をさせていただきました。

 

ご提案した材質は、PTFEです。

 

 

PTFEは耐熱温度-100~250度と大変高温に強く
お客様の求める強度や耐薬品性などの条件も十分でした。

 

材料費は少し高くなりますが、
長時間の使用に耐えることができ、
悪臭を無くすことができたので
大変喜んでいただきました。

 

今回の紙ベーク治具だけでなく、
耐熱温度を超えての使用は、劣化・破損による損害をもたらすほかに
発火などの危険もありますので、
材料選定はとても重要です。

 

ABSも耐熱温度を超えて使用すると悪臭が出ます。

悪臭漂う現場での作業は大変苦痛です。

体調を崩される方もいるのでご注意ください。

 

お使いになられている部品でも
「おかしいな」「もっといいのないかな」と気になる点がありましたら
是非お気軽にお声掛けください。