アクリル板は割れやすい?
未だ収束の見えない新型コロナウイルスの蔓延。
コロナは私たちの日常を大きく変えてしまいましたね。
もはや外出先で必ず見かける存在となったアクリルパーテーション。
コロナ対策として設置されてから、2年程度かと思いますが
随分ボロボロのものが目立ちます。
端面からパリパリと小さなヒビが無数に入っているもの
アクリルスタンドとの接点が割れていてグラグラしているもの
表面に白い擦り傷がたくさんついているもの…
きっと設置されたオーナー様は
大切に扱われ、毎日丁寧にアルコール消毒などを徹底されていると思われますが
どうしてこんなに割れやキズが多いのでしょうか。
そろそろ買い替えを検討される方も多いと思いますので、
参考にしていただきたいことがあります。
実は、樹脂の特性を理解すれば、長持ちさせることが可能です。
アクリルは、樹脂の中で最も透明度が高く
ガラスよりも透明度が高い 美しい樹脂です。
耐候性もよく、野外での使用にも適しています。
しかしながら、衝撃に弱く、アルコール等の溶剤にも弱いという欠点があります。
まずは、どこがどうして割れているのかを 知る事が大事です。
・端面に細かいヒビ割れ
恐らくアルコール消毒による割れと思われます。
放置していると、端面の鋭利な部分でケガをする危険があります。
【対策法】
→側面を避けて消毒する、もしくはテープやゴムなどで端面をカバーする。
・表面に白い擦り傷がたくさん
スポンジや繊維の粗いタオルなどで拭く場合、表面にキズが付きやすいです。
柔らかい布で優しく拭き上げるとマシですが、
付着していたゴミやほこりを一緒にスライドさせるとどうしてもキズが付きます。
【対策法】
→ハードコートタイプのアクリル材に変更する。
・スダンドや脚部分の割れ
アクリルパーテーションの脚部分は
簡易なものだと、十字にかませているだけですので
自立はできるのですが 接触するなど力が加わると、
脚部分に大きく負担がかかり、パキッとヒビが入ってしまいます。
また、熱で膨張する性質のため、気温の変化で脚部分に圧力がかかり割れることもあります。
【対策法】
→脚部分の負担を分散させるために、接点を大きくしたり面で支える方法に変更する。
・大きな破損(テープ補強)
人が接触する頻度が高いところに設置するのは危険です。
落下すれば確実に割れますし、破片はガラスのように硬く鋭利です。
実際、アクリルパーテーションでケガをする事故が多発しており
企業内でも労災案件が増加しているそうです。
【対策法】
→パーテーション形状を変更。もしくは設置場所変更。
アクリルパーテーションは用途や環境によって形状が重要であることがわかります。
さらに、やたら気を遣ってメンテナンスする必要なんですね。
「もういいや、諦めよう…」
という声が聞こえてきそうです。
実は、もっと簡単に長持ちさせることが可能です。
それは 【材質の変更】です。
透明の板は、アクリルだけではありません。
塩ビやポリカーボネートなど、アクリルより強度があり溶剤に強いものを選択すればよいのです。
それぞれ用途と環境に合わせた材質でパーテーションを設置すれば
長持ちさせることも、注意しながらメンテナンスする必要もありません。
弊社で推奨している材質は【塩ビ製パーテーション】です。
塩ビパーテーションについては、別ページでご紹介いたしますね。
アクリルパーテーションの買い替えについて、
悩んでいらっしゃるオーナー様はご検討いただければ幸いです。